オランダのパートナーからとても良い個体があると連絡をもらったのは1月も終わりに差し掛かった頃。
古い2CVの良いのがあるとのこと。
今は閉館してしまったフランスのミュージアムに保管されていた車両で、そこから現オーナーに渡り90年にレストアされましたがそれから一度(10km程度)しか乗られていない車両とのこと。
1954年製の2CV AZ オリジナル度の高さにパートナーも驚いていました。
この頃の2CVについていたパーツは希少なものが多く、なかなか見つからなかったり、あっても高価な値段が付けられているのが通常です。
それが付属しているだけでも価値がある!と。ヨーロッパと日本では車両の見るポイントが決定的に違います。
日本では綺麗さやしっかり走るか!というところが重視されますが、ヨーロッパではそのものがいかにして今存在しているかが最も重要視されます。なのでヒストリーが分かる車両が珍重されますし、オリジナル度も重要になってきます。綺麗な新品パーツに交換されていると価値が上がりそうですが、それは逆の場合もあるんです。
即向かい入れる決断をしまして、オランダから片道1000kmほど先にあるフランスのヤードまで走ってもらいピックアップしてきてもらいました。
道中の素敵な写真も気持ちを盛り上げます。
長年眠っていたのに機関は問題なく始動しました。
日本に来て一通りはやり直す必要はありますが、素性の良さを感じますね。
一部ボディに割れがありましたので、日本で修復します。あまり華美にはせずに歴史を感じてもらえる様な一台にしたいと思います。
内装関係は布地は張り替えられております。このダッシュボードの簡素さたまりませんね!
細かな部分は磨いていくとさらに愛着が湧いてくるのではないでしょうか。
よーく見ていただくとシフトパターンが独特な入れ方をする様に記されています。
これは50年台の2CVやAmiのパターンですが、3速ミッションに4速を追加した様なパターンになっており、3速から直接4速にいれる不思議なシフトを必要とします。もちろんシフトダウンも3速に戻さないとダメなんです。
この変わったシフトもわかっていなければ運転できない特別なものです。
誰でも簡単に運転できる時代の車では無いということですね。その車独自の乗り方がある時代です!そこも魅力の一つ。
エンジンも基本的にはオリジナルですが、現代のニーズに合わせる様にパワーアップもできます。
オランダの友人たちは”Slow life”とうまいこと言いますが、そこは現代に合わせるのも良いところと思います。
同じ2CVでも最後期のものとはまるで違って見えますね。この頃はまだ戦前車の雰囲気を感じさせます。
現在はオランダのポートでコンテナに積み込まれるのを待っております。
日本に来てのファーストオーナーはどんな方になるのでしょうか。
できれば頻繁に乗っていただける方のもとに嫁いでほしいですね。
良いヒストリーを持つ一台です。
お問い合わせお待ちしております。
年式:1954年製
モデル:2CV AZ
ミッション:4MT
エンジン:425cc
車両価格:お問い合わせください
在庫表にも掲載しております。ご覧ください