さぁヨーロッパ渡航も終盤となりますが、つぎはユートレクトに移り打ち合わせです。
道中にペイントショップに立ち寄り、塗装の状況の確認を。
先日アップロードした裸のDSがパテ打ちから一層目の下塗りまできていました。ここから下塗りを研いでいき、面出しをした後にもう一層下塗りを行います。何でも準備が大切です。見える部分は20%で見えない部分の仕事が8割を占めます。
いつも素晴らしい仕事をしてくれる彼らには頭が上がりません。様々なパートの内の一つを担ってくれている信頼できるパートナーです。ありがとう!
名残り惜しさも残りますが、ユートレクトへ!
新たな板金工場がある場所は小川が縦横無尽に走り、心が癒される景色が広がっています。
最強のストームが近づいていましたが、束の間の晴れ
何もありませんが、ただただ綺麗で言葉を失います。
ここでも数々のプロジェクトが進行中です。
スペシャリストの彼の真骨頂はカブリオレです。
簡単に全部作り替えると言いますが、物凄い知識と計算と技術が要ります。ここには途中で投げ出された仕事がやってきます。
カブリオレの製作はアンリシャプロンの仕事を紐解く事から始まります。彼らがどうやってカブリオレを作ったのか。話を聴いていると面白くて時間を忘れます。
有名な話ですが、オリジナルのシャプロンはカルマンの様に良い仕事をしていた訳ではありません。
オリジナルのDSを切り刻み、継ぎ接ぎして作られておりますので、どうしても仕上がりが良く出来ません。
レストアではそういう不具合にも対処していきます。
このシャプロンは別の工場で途中までレストアが行われた車両ですが、ドアの下側の高さが端と端で1cmも違いが出ていたり、オリジナルとは全く違う作り方がしてあり、それが良い対処なら良いのですが大抵の場合は悪い方向へ向かいます。
費用の関係上もあり、これはサイドシルの高さを調整する事でチリを合わせています。ドアの継ぎ接ぎはオリジナル通りです。
カブリオレのリアセクションはオリジナルではDSブレークのものが使われています。これを理解せずに腐ったからといって別の車両のリア半分をくっ付けて修復してある物がとても多いんです。
これは本物の1962年式のシャプロンですがリアセクションは70年代のノーマルボディのシャシーが使われています。この車両これでも700万くらいしたそう。今はきっともっと高くなっているでしょう。
過去に物凄い酷いレストアを受けているのでリアは粘土細工さながら。
2、3cmは厚みのあるパテが盛られています。物凄い大量のパテを使用していますので費用もかかったのではないでしょうか。。。
良い仕事に出会う事はとても難しいです。我々も今はベストですが、未来のベストでは無いと思い良い仕事を追求していきたいと考えます。
そんな思いを実現してくれるスペシャリストには感謝!
まだまだ紹介したいスペシャリストはいるのですが、写真を撮り忘れましたので、次回で。失礼。